昨年より、運用費用の削減を目的にスティックPCによる自動売買運用を行っています。
スティックPC運用をスタートするにあたって、VPSではスムーズにできていたこともスティックPCではちょっとした設定変更が必要であったりしたのも事実。
具体的には以下のポイントに注意する必要がありました。
- Win10Homeはリモートデスクトップに対応していない
- パソコン名ではリモート接続時にネットワークから検索できない
今回はこの点を解決した内容を残しておきます。
スティックPCで稼働しているMT4口座
現在運用実績を公開しているXM、今月より公開予定のis6comのマイクロ口座での自動売買これら2つの口座については、VPSではなくスティックPCでMT4を稼働させることにしました。
VPSだとおおよそ2,000円/月の費用が必要になりますが、スティックPCにすることで、一度購入することで電気代もほとんどかからない(月に数十円程度)環境を構築することになります。
運用実績を見ていただければわかるように、私のようにマイクロ口座でのコツコツ運用だとVPS費用=月の利益となってしまうのでこの手法は非常に有効です。
参考記事:VPSを利用しないでMT4自動売買を実現する|スティックPCで運用経費削減
Win10Homeはリモートデスクトップ接続ができない
まず最初に、リモートデスクトップ接続の問題は解決しましょう。
スティックPCではインストールされているOSがWindows10Homeです。
MT4の稼働は全く問題ないのですが、Homeエディションはリモートデスクトップ接続(ホスト)が出来ません。
正直に言って、購入するときには全く気にしていなくて、リモート接続についても「できないなんて全く思っていなかった」のが本音。
VPSだとHomeエディションということはないし、基本的にはリモートでの接続が大前提なので気にも留めていなかったのです。
ちなみに、何が問題かというと、私の場合ですが完全にディスプレイなしでの稼働を前提としているので、各パラメータの設定などをするためにはリモート接続が不可欠な要素になります。
で、解決策がないのかというと、そんなことはなく「RDP Wrapper Library」を利用することで解決します。
Homeエディションでのリモート接続は普通にみなさん「RDPソフト(プロトコルにRDPを用いていて、Windowsでは標準装備)」を使っていました。これで、Win10homeエディションであっても問題なくリモート接続することが出来るはず。
以下に手順を書いておくので、ぜひ参考までに。
1.ホストPC(今回だとスティックPC)にRDP Wrapper Libraryをダウンロードする
以下よりダウンロードできます。私は最新版のzipバージョンをダウンロードしました。
https://github.com/stascorp/rdpwrap/releases
2.zipファイルを解凍して、install.batを実行
3.update.batを実行
4.RDPcheck.exeを実行してログイン画面が出ることを確認
以上でホスト側(スティックPC側)の準備は完了です。
特に難しいことなく、簡単に終了するかと思います。
パソコン名ではなくIPアドレスでリモート接続する
ホスト側の設定が完了したので、あとはクライアント側(私の場合はいつも使うノートPC)からリモート接続を試すのみ。
自宅内の同じネットワークに両方のパソコンがあるためホスト側のパソコン名でリモート接続を試みます。
1.Cortanaに「リモート」と打ち込むと「リモートデスクトップ接続」が出てきます
2.ホスト側のパソコン名を入れて接続!
3.無事にリモート接続が完了!
ちゃんとリモート接続が可能な環境が整いました。これでいつでも設定変更がノートPCから可能になります。
と、喜んでいたの束の間。最初は接続できるのですが、切断→再度接続を試みると「○○(ホストのパソコン名)は検出できません」と表示され全く接続が出来なくなってしまいました。
色々調べてみてもイマイチヒットするのものがなかったのですが、「パソコン名ではなくIPアドレスで試す」という方法が紹介されているページを発見。
理屈は全く分からないけど、とにかく試すのみ!ということで試してみると今まで2回目以降の接続が出来なかった状態から脱出!無事に自在に接続が可能になりました。
IPアドレスでの接続がなぜ必要なのか、これは私の環境のみに当てはまるのか、などは正直不明なのですが参考になればと思います。
ちなみに、ホストPC(今回はスティックPC)のIPアドレスの確認方法ですが、
スタートメニューから、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「ネットワークのプロパティを表示」→IPv4アドレスを探してください。
まとめ
以上がスティックPCでMT4を稼働させるにあたって注意したポイントになります。
Homeエディションでのリモートデスクトップ接続についてはOSの仕様になるため必ずみなさんが注意するべきポイントになるかと思いますが、IPアドレスでのアクセスについては使用するパソコン、ネットワーク環境などにも依存する問題なのかもしれません。(ちなみに私の使用しているスティックPCはIntel Compute Stickになります)
リモートデスクトップ接続についても、新たに有償のソフトが必要になるなどではなく無償で解決できるので、費用を抑えることが目的である今回のスティックPC利用はVPS代替えの有効な手段ではないでしょうか。
ネットワークの接続安定性、停電、フリーズの有無などまだまだ確認するべき項目もありますが、気付いた点、問題点などが出た場合はまた報告します。
ちなみに現在のところスティックPCでのMT4稼働が2カ月ほどになりますが、上記のような問題は発生せずに順調に稼働しています。
MT4で自動売買やりたいけど、VPSの契約とか面倒だな~、というあなた。使わなくなったノートPCでもよいですし、新たにスティックPCなど安価なものでもスタートできますよ!
手持ちのパソコンでコツコツ運用始めましょう。